日本看護研究学会雑誌発行50周年記念誌
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日本看護研究学会雑誌発行50周年奨励賞受賞 奨励賞受賞の想い出とその後の研究活動 2022年度奨励賞 2022年度奨励賞90 2022年度奨励賞中畑 ひとみ平塚 克洋北島 洋子藤田医科大学 保健衛生学部看護学科 この度は、奨励賞をいただきまして本当にありがとうございます。50周年という歴史ある日本看護研究学会で奨励賞をいただけたことは私にとって励みであるとともに改めて、真摯に研究に向き合おうと思った出来事でした。受賞時は、「まさか私が」という思いに次いで、研究協力者の皆様との様々な思い出がよみがえりました。今は、若年性認知症の方のご家族が集う交流会を起点とした研究に取り組んでいます。「若年性認知症への理解を進めるために協力したい。私たちに何でも聞いてください」と研究に協力してくださっているご家族の方々に感謝しながら、研究をすすめています。早く、研究協力者の方々の声を論文投稿したいと思っています。最後になりましたが、日本看護研究学会が今後益々発展していきますようお祈りいたします。昭和医科大学 保健医療学部看護学科 受賞に際し、ご指導ご協力を賜りました皆様に御礼申し上げます。 論文では、病気の曖昧さや生体肝移植の可能性に翻弄される胆道閉鎖症患者が療養生活を整えるプロセスを報告しました。この患者さん方は、生後間もなく胆道閉鎖症に罹患し、思春期・青年期に至って尚、「いつ肝移植が必要になるのか」「親から肝臓(の一部)をもらうのかも」という経験をしていました。このような、医学では拭い切れない患者や家族の思いにアプローチできることは、看護の強みであり、その示唆を提案できることは、私が看護研究を続ける醍醐味でもあります。奨励賞をいただき、これまでの活動が報われた喜びと共に、これからも現場に還元できる成果発信を続けるよう叱咤激励を受けた思いでした。現在は、受賞を原動力に、この論文から続くケアガイドの開発・実装研究を続けています。 今後も、疾患を持ちながら生活を続ける患者と家族の支援に繋がる研究に尽力して参ります。 このたびは日本看護研究学会2022年度奨励賞に選出いただき、心より感謝いたします。本研究は、新人看護師がリアリティショックや早期離職をすることなく、看護学生から看護師へとスムーズにトランジションできることを目的として取り組んでいる研究の一部であり、新人看護師の職場適応行動と職場適応状態を明らかにし、尺度化したものです。 尺度開発とその論文化までのプロセスは長く、時に困難を覚えることもありましたが、今回の受賞によりこれまでの取り組みが報われた思いです。今後は、本尺度を皆さまに広く認知いただき、新人看護師研修や新人教育プログラム等の評価にご活用いただき、新人看護師のトランジションに何らかの形で寄与できますと幸いに存じます。また尺度を活用くださった研究者のみなさまから新たな知恵や視点をいただき、本研究を発展させて行きたいと思います。ありがとうございました。岐阜医療科学大学 看護学部

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