ならら、まずはそれに倣 任期中に達成しうる目標を定める12日本看護研究学会雑誌発行50周年50周年記念座談会 図 1 伝統の継承と発展を目指す図 1 伝統の継承と発展を目指す 図 2 実現可能な目標達成のための体制と方略図 2 実現可能な目標達成のための体制と方略 うことにしました。目標は具体的図 3 目標達成のための基本理念としての戦略 えばその十数年前に、日本看護研究学会はすでに存在していたわけです。幸運にも、私は卒論で取り組んだ介⼊研究をこの学会で発表させていただくことができました。今思えば(私が看護学者に転身できたのは)この学会があったおかげでした。 それから 30 数年の間に、看護学はおどろくべき進歩、発展を遂げてきたように感じます。献する」、という、まさに本学会の目的です。私たち全ガバナンスとは、健全な組織経営の運営を⾏うために必要な管理体制のことをいいます。会員が日夜目指ざすべきスローガンであり、今も昔も、それは組織の人員構成(各委員会への役員配置)であったり運営方法(委員会活動におけるそして将来も変わらないものです。理事長には会員の先原則的な共通ルール)であったり、というような組織の管理体制、つまり、学会運営をスム頭に立ち、この目的に向かって学会を運営する責務があります。伝統ある本学会を維持、発展させていく義務がーズに⾏う基本的な決まりごと(慣習やルール)を確認しておくということです。やはり理あります。事⻑としてこういう考え方は持っているべきだと思ったわけです。 そして、いよいよ戦略を練り、さらに作戦、すなわち大項目としての⾏動計画を立て、そ まず、真っ先に行ったのは、どんな目標に向かって、どのように進めようかを考えることでした。思案の末に、やはり学会が抱える喫緊の課題に対して、2年間に実現可能な簡潔明瞭な目標を立てることが肝心だと思い至りました。任期中に目標を達成するには、妥当且つ具体的な目標を立て、その目標に向かって、会議(理事会や委員会)を重ねる中で、全役員が一丸となって取り組む必要があります。会議の進め方に関しては、すでに歴代の理事長が実践してこられたモデルがありましたかで、主旨が明確な短期的なものであること、そして役員全員で積極的に取り組み、2年という短期間にある程度の成果を出す必要があります。そこには近年、経済界や組織・団体で用いられる概念であるガバナンスという考え方が必要でした(図2)。 ガバナンスとは、健全な組織経営の運営を行うために必要な管理体制のことをいいます。それは組織の人員構成(各委員会への役員配置)であったり運営方法(委員会活動における原則的な共通ルール)であったり、というような組織の管理体制、つまり、学会運営をスムーズに行う基本的な決まりごと(慣習を含む)を確認しておくということです。やはり理事長としてこういう考え方は持っているべきだと思ったわけです。 そして、いよいよ戦略を練り、さらに作戦、すなわち大項目としての行動計画を立て、それを戦術、つまり(いつまでに何をどうするといった)日程を含む具体的な行動計画を立てて進みます(図3)。 戦術というのは、政治で言う政策(マニフェスト)に相当すると思います。マニフェストは政治の世界でよく耳にする言葉ですが、企業や会社経営でも使われます。
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