The 50th Anniversary第50回学術集会会長 上野 栄一日本看護研究学会第50回学術集会は令和6 年8月24日、25日と2日間にわたり奈良県コンベンションセンターで開催されました。日本看護研究学会学術集会は新型コロナウイルス感染症の影響で、ここ数年ウェブ開催をしてきましたが令和6年度は、全対面で開催することが可能となりました。本学術集会では無事盛会のうちに終了することができました。ご協力いただいた事務局、企画委員、実行委員、ご参加いただいた皆さま、協賛いただきました皆様のおかげです。感謝申し上げます。さて、学会を運営するにあたって、半世紀にわたる学術集会の歴史の重みを感じました。実行委員長をはじめとして多くの企画委員、実行委員の皆様にご協力をいただきました。第50回学術集会は、半世紀にわたる記念すべき学会であり、50周年ならではの企画を立てました。また、学会理事会、50周年記念事業ワーキングからの先生方からもご協力をいただきながら運営をしてまいりました。第50回学術大会のテーマは「発祥の地から未来を拓く看護研究」としました。発祥は看護の発祥の地という意味です。学会ポスターでは人から人へ虹を架ける構図にしています。また過去から現在、未来へと紡ぐ、繋げる意味合いもあります。本学術集会では看護の原点といわれる奈良の地から過去─現在から今後の看護のさらなる発展に向けて、未来に向かって看護を考える機会になればと願い企画をしてきました。奈良はいにしえの栄華の残り香があります。「古都奈良の文化財」としてユネスコの世界遺産に登録され、素晴らしい文化財の宝庫です。東大寺、薬師寺、平城宮跡などの文化財があり、さらに光明皇后の施薬院に代表される看護の心が伝え続けられてい(奈良学園大学 保健医療学部教授)ます。また、忍性、叡尊、鑑真が活躍した医療の原点 と な る ケ ア が あ り ます。このような看護の原点の発症の地奈良から、未来に向かって看護はどう進むのかを考えながら企画を立てました。全体のプログラムは、次に示す多彩なプログラムで第50回学術集会にふさわしい学会となりました。会長講演「発祥の地から未来を拓く看護研究〜進化する研究〜」、大会特別講演では「枠を超えた祈りで安寧の道を拓く」(森本公誠氏(東大寺長老))に続き、特別講演、教育講演、特別企画、シンポジウム、50周年企50周年記念座談会「古きを訪ねて新時代を拓画Ⅰ JSNRく」、50周年企画Ⅱ パネルディスカッション「地方会の歩みとこれから」、学術集会企画、看護薬理学セミナー、緊急特別企画「被災地からのメッセージ 能登半島地震における看護活動の実際について」、くつろぎタイム 笑いセミナー、委員会企画、ランチョンセミナー、協力講演、市民公開講座、交流集会の企画、一般演題(口演・示説)発表もとても活発な意見交換がなされました。また、50周年の特別な企画としてオープニングに本学のマーチングバンドの演奏、そしてランチタイムや懇親会でのプロのカルテットの演奏を企画し多彩なプログラムで第50回学術集会にふさわしい学会となりました。さらに50周年記念祝賀懇親会の開催は、大変盛況で、好評でした。最後に第50回学術集会のテーマ「発祥の地から未来を拓く看護研究」とあるように、今後のますますの日本看護研究学会の発展、そして皆様のご健勝とご活躍を祈念いたします。本学術集会にご支援いただいた皆様に感謝申し上げます。Japanese Society of Nursing Research 51日本看護研究学会第50回学術集会の思い出─発祥の地から未来を拓く看護研究─
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