The 50th Anniversaryオンライン投稿査読システム化い)、ほぼ電子化する下地はできていた。 紙媒体の学会誌の作成と郵送は、学会としての出費の半分以上を占めている。それをオンラインジャーナル化すれば、出費をかなりの程度、ほとんどすべてと言ってもよい程度削減を可能にする。学会運営上オンラインジャーナル化は、大きな恩恵をもたらす。 ただ紙媒体の雑誌に愛着を覚える会員も大勢見込まれることから、急激な転換は良策とは言いがたい。 そのため編集委員会がとったのは学会誌のCD-ROM化である。2013年度より雑誌の発行に合わせてCD-ROMを会員に郵送し、年度末の5号にはその年度に発刊されたすべての雑誌を収めた CD-ROM を郵送した。 合わせて学会ホームページ上に学会誌を公開したのであるが、これには逸話がある。もともと、学会誌の入手は会員の特典と考えられていた。そのため、オンラインジャーナル化しても、会員以外には非公開とすると決めていた。ところが、現実には ID とパスワードによる縛りを失念し、無料公開していたのである。これに気づいたのは公開後かなり経ってからであり、理事会で謝罪したが、無料公開していても誰も損害をこうむる者はいなかったことから、そのままの状態としてこんにちに至っている。 なお、CD-ROM 化以降は、投稿者各自が pdf ファイルから別刷りを作成することが可能になったため、紙媒体の別刷りを渡すこともなくなった。 前編集委員長から投げられた課題のもうひとつであるオンライン投稿査読システム化は、会員数の増大と事務局員の負担増から事務作業の外部委託を検討するのと合わせて、現学会事務局である株式会社ガリレオの学会業務情報化センターが保有するオンライン投稿査読システム SOLTI が浮上した。 従来からの投稿原稿の査読は、紙媒体を用い、編集委員長・編集委員と査読者とのあいだの査読依頼と査読結果のやりとりを郵送システムで行っていた。そのため、担当者の原稿管理は相当量に及んでいた。 その点、SOLTI を利用すると、そうした負担が大幅に軽減されることから、SOLTI に合わせた投稿規程に変更し、投稿査読のためのウェブシステムを構築した。さらに、事務局も株式会社ガリレオに委託することになった。Japanese Society of Nursing Research 59
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