2The 50th Anniversary第50回学術集会記念パネルディスカッションテーマ: 地方会を語ろう !近畿・北陸地方会─地方会の歩み、そして、これから─ プランナー 泊 祐子・内田 宏美・若村 智子 看護系学会において、地方会組織をしているのは、日本看護研究学会の特徴のひとつです。本学会では、1986年近畿・四国地方会が発足しました。1992年に地方会の地区割の再編があり近畿・北陸、中国・四国の2地方会になりました。同年に北海道地方会が、1996年に東海地方会と九州・沖縄地方会が発足し、以後現在まで5つの地方会が活動をしています。地方会の運営費用は、各地方会の会員数に基づき経費が配分されますが、活動は各地方会に任されています。この独立性の高さ故か、地方会同士の繋がりや連携が組織的には行なわれないまま現在に至っています。 一方、会員数の減少や地域による会員の偏在などがあり、地方会の運営に苦慮している声も漏れ聞こえてきています。そこで、第50回学術集会の記念に、地方会のそれぞれの地区の活動を振り返り、それぞれの地方会の特徴、課題をどう乗り越えてきたか、これまでの実績と今後の発展の方向を語り合う場を設けることにしました。 今回の企画では、全国学会の学術集会と異なる地方会の活動にどのような役割があるのか、果たしてきた役割を可視化したいと思います。発足時の趣旨のとおり、若手も、実践現場の看護職も、身近に参加しやすい地方会と感じてもらっているでしょうか。日ごろの看護実践の中にある問題意識を研究に発展させることや、看護実践・教育実践を見直すこと、ネットワークを広げて個人個人がキャリアを発展させていくこと等を、地方会が後押しできているでしょうか。 今回はそれぞれの地方会の活動の現状を共有し、今後のありようを議論することにより、各地方会の様子をお互いに報告し、地方会の活性化、ひいては日本看護研究学会全体の活性化につなげたいと考えました。座長 泊 祐子・内田 宏美https://www.jsnr.or.jp/district/kinki-hokuriku/relay/communication/page.html 是非、ご覧ください。1.近畿・北陸地方会の歴史 地方会は近畿・四国地方会は、1986年に一番最初に発足し、その後、1992年に、近畿・北陸地方会へと再編成されました。独自の地方会活動以外に、当該地区で、日本看護研究学会の学術集会が開催される際の後方支援としても活動してきました。近畿・四国地方会から数えて38年、近畿・北陸地方会となってからも、2024年まで32年の活動実績があります。2.近畿・北陸地方会の現在2023年の会員数は、1,加しやすい配慮をしています。機器の測定方法、看護として取り組みの紹介など、会員のその時のニーズにあう19以後は、オンラインテーマを選んでいます。COVID-での開催が可能になり、自宅や職場からの参加が可能になりました。 地方会主催の学術集会も、毎年3月頃に、開催をしています。当初から、手作りの活動を通して、地方会を作り上げてきました。2024年の敦賀での学術集会で、第37回になりました。 また、広報委員は、ニュースレターの発行、地方会ホームページの管理をしています。リレーブログは、10年以上続いており、定期的に更新されています。3.近畿・北陸地方会の強み1 )独自の世話人会組織:地方会所属の会員から選挙で選出された評議員だけでなく、他薦・自薦された会員を含めた世話人を組織しています。様々な情報交換ができることも大きなメリットです。最近は、世話人会をオンラインと対面で開催しています。そのあとの懇親会での自由な立場での意見交換は、貴重な機会になっています。 )若手の世話人の起用:他薦・自薦の会員が加わり、委員会や学術集会活動を一緒に行うことから、若手の世話人は、自分の所属の機関だけでは見えないこと、経験できないことを、知る機会になります。また、事業を実際に体験することで得られた面白さがあればあるほど、次に続く若手を、世話人に推薦するというサ若村 智子(前世話人代表)200人前後です。毎年、研究セミナーを北陸地域と近畿地域で1回ずつ開催し、より参Japanese Society of Nursing Research 67
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