日本看護研究学会雑誌発行50周年記念誌
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The 50th Anniversaryまとめにかえて 東海地方会学術集会は、2024年度で第29回目となります。開催地の内訳は、愛知県13回、神奈川県6回、静岡県5回、三重県3回、岐阜県2回であり、愛知県が多い傾向にあります。開催方法は、通常対面による開催です19の影響で紙上発表が2が、東日本大震災及び COVID-回、Zoom によるオンライン開催が4回となりました。過去5年間のテーマは、「共に創造する看護の知─地域を護り育む看護の力─」、「実践をとらえなおす」、「看護学と工学の接点」、「SDGs 看護にできること」、「研究が拓く看護技術の可能性」と、プランナーの専門性を反映し多彩な内容です。 東海地方会セミナーは、2024年度で第18回目を迎えます。過去5年のテーマは、「多剤併用によるさまざまな有害事象について」「私の看護と出会う─倫理的観点から日常の看護実践を紐解く─」「M-GTA の基本と分析展開」「看護学生の就職(支援)を考える」「看護職のメンタルヘルス〜精神看護専門看護師の活動から〜」と、プランナーの独自性が発揮され、開催方式も講義形式からワークショップと趣向を凝らしています。2.東海地方会の今後 地方会の運営体制において、1施設が事務局を担当することで、本業との調整や、負担が増えるなどの問題が生じていました。そこで2024年度より、負担の軽減かつ効率化を目指し、2施設で事務局を担当し業務を分担することとしました。 今後の東海地方会のあり方として、地域に根ざした活動や若手研究者を巻き込み、地方会の活動の活性化を図っていきたいと考えています。・ 地域のニーズに応じたセミナーの企画開催などによる・ 会場運営に学生ボランティアの活用、学生が学術集会 パネルディスカッションでは各地方会の代表者のプレゼンテーションと会場からのご意見をお聞きし、下記のような現状や役割を果たしていることがまとめられました。・臨床の看護職の参加が多いこと・ 学際性には、基礎看護教育・技術や臨床での看護実践の報告など多様性があること 会員であることの居心地の良さに触れる場となっていること・学術集会長を引き受けるデビューの場となっていること このような各地方会ならではの、学術集会の開催内容や方法などを検討し、看護教育・実践、研究の新たな課題へ取り組みたいという方向を共有できたと考えます。また、今後もこのような地方会同士が繋がる機会を持ちたい、学術集会のセッションとして定着させてはどうかという意見もありました。一方で、今後の各地方会の代表者の苦労や困難も共通理解し、地方会活動の課題として、各地方会の会員数の違いから、会員数が少ない地域では、補助金が不足し活動に制限や苦労がある等、問題が共有されました。本セッションで浮き彫りになったこれらの課題については、会場で新旧理事長とも共有しましたが、改めて全地方会合同で学会本部に要望をすることとなりました。このような新たな一歩を踏み出す機会となり、本セッションは意義があったと考えます。Japanese Society of Nursing Research 71

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