日本看護研究学会雑誌発行50周年記念誌
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The 50th Anniversary 2001年度奨励賞 2002年度奨励賞 2003年度奨励賞 2006年度奨励賞野々山 未希子深田 順子江藤 真紀佐藤(原) 好恵 「抗 HIV 薬の服薬アドヒアランスに関する研究」で平成13年度奨励賞を頂きました。当時は病院で HIV 感染者の支援・教育を担当しており、学会発表は経験していたものの原著論文は1本しかなく、部署内に看護論文の助言がもらえる人もおらず、論文作成には苦労しました。大学時代のサークル顧問の先生に電話と FAX による助言をいただきながら、何とか投稿できたことを思い出します。いきなり電話して「論文書きたいから助言ください」と言った私に、「良いねぇ、論文書こう」と言って指導してくださった恩師の声と、当時の看護部長が「臨床看護師がこのような賞をとることは名誉だ」と喜んでくれたことは鮮明に覚えています。 今は大学での看護教育や助産教育をしていますが、臨床で目の前の患者さんのために知見を得たくて研究し、他施設の人にも知ってほしくて発表・論文作成した初心を忘れずに、今後も地道に研究活動を継続したいと思っています。 日本看護研究学会50周年おめでとうございます。 私は1991年に日本看護研究学会に入会し、1998年に日本看護研究学会雑誌に筆頭論文が初めて掲載され、2002年に研究題目「在宅高齢者のための嚥下障害リスク評価に関する尺度開発」に対して奨励賞をいただきました。本論文は修士論文の一部であり、研究計画書立案、データ収集、分析、論文作成と研究のステップを丁寧に進めて完成させた論文でしたので受賞の連絡を受けたときには大変感激したのを覚えています。その後、本論文を発展させ、嚥下障害リスク評価尺度改訂版を開発し、多くの臨床や地域で活用していただいています。受賞後は看護系大学で教育・研究を行い、2015年には研究題目「慢性腎臓病患者の食事療法に対する自己管理行動アセスメント指標の開発」では共同研究者として奨励賞をいただき、研究活動の励みとなっています。 日本看護研究学会の益々のご発展をお祈り致します。敦賀市立看護大学 助産学専攻科愛知県立大学 看護学部 日本看護研究学会設立50周年記念誌の発刊、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。 私が「地域高齢者の生活環境・習慣と転倒特性およびその後の変化」というテーマで奨励賞をいただいてから、早いもので21年が経過しました。修士課程を修了し、大学に職を得てまだ10年に満たない時でした。当時は助手を業として、教育と研究に懸命に向き合う日々を送っていたことを覚えております。 継続的に地域在住高齢者を対象とし、転倒発生にまつわる研究を軸として、現在に至っております。年齢を重ねるごとに研究に向き合う姿勢は変化してきていますが、転倒は高齢者にとって脅威の存在であり、いかに予防が重要であるかは身をもって実感しております。高齢者にとって“転倒”という突発的なアクシデントを少しずつ紐解いていくことで、健康寿命の延伸に貢献できるよう、今後もなお一層の研鑽を積み続ける努力をしたいと思っております。 この度は50周年おめでとうございます。 2006年度奨励賞を受賞した「殿部への筋肉内注射部位の選択方法に関する検討」は、私が学部生の卒業研究で取り組んだ内容を発展させ、継続してデータを集め、初めて学会誌に投稿した論文です。研究成果を論文にまとめ、採択された時の思いは格別なものでした。さらに奨励賞を受賞したことは、私の研究者人生の中でとても貴重な経験となり、今後の研究活動への思いをより一層強くさせる出来事でした。 2006年度奨励賞に選んでいただいた日本看護研究学会の皆様、ありがとうございました。 この受賞を励みに、以後も殿部筋肉内注射の研究を継続して取り組んでおり、注射部位の特定方法に関する研究や、筋肉内注射による副反応(硬結)の予防対策に関する研究を大学院の研究で取り組みました。 今後も良い研究報告ができるように取り組んでまいります。福岡大学 医学部看護学科人間環境大学 看護学部Japanese Society of Nursing Research 77

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