日本看護研究学会雑誌発行50周年奨励賞受賞 奨励賞受賞の想い出とその後の研究活動 2020年度奨励賞 2020年度奨励賞88 2021年度奨励賞 2021年度奨励賞上田 明美牧 茂義井上 里恵岡西 幸恵 この度は、日本看護研究学会50周年記念誌の発刊、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。 奨励賞をいただいた研究は、修士課程で担当教官の先生方にご指導頂きながら、同期生達と学び取り組んだ研究でした。当時は、初めての出産・育児も重なり、両立は非常に大変でしたが、栄えある賞を受賞でき、驚きと同時に、ご協力くださった方々にも最高の恩返しができ、この上ない喜びとなりました。 修士課程修了後は、再び臨床に戻り、所属部署で研究に取り組んでいます。この貴重な経験は私の自信となり、看護師としての様々な活動において糧となっています。そして、貴学会誌で発表されているたくさんの研究成果は、研究活動においてだけでなく、臨床看護においても、私が躓いた時や前に進むときの手がかりとさせて頂いております。 最後になりましたが、貴学会への感謝の意を表すると共に、より一層の発展と皆様のご活躍をお祈り申し上げます。 日本看護研究学会50周年、おめでとうございます。安藤詳子委員長をはじめ先生方には、記念誌に原稿を掲載する機会を頂き、感謝いたします。 奨励賞を受賞した当時、博士論文執筆中でした。所属していた大学院では、インパクトファクターつきの海外雑誌に論文が受理されていることが博士論文提出の条件でした。リジェクトが続き、自信をなくしていた中で、奨励賞受賞を知り、救われた気持ちになりました。奨励賞受賞がその後の自信となり、学位取得につながりました。 現在では、卓越した精神科看護師による看護支援のプロセスを、だれもが効果的に展開できることを目指して、看護支援補助ツールの開発に取り組んでいます。看護支援補助ツールには、卓越した精神科看護師による患者を捉える視点や、支援を提供する際のポイントなどを組み込みました。ここでも、奨励賞を頂いた論文の成果が活用されています。今後も研究力の幅を広げ精進してまいります。島根県立こころの医療センター名古屋大学論文: 病院に勤務する認定看護師が訪問看護師のケアの質を補完する遠隔看護支援システムの有用性の検証 日本看護研究学会50周年誠におめでとうございます。 受賞した論文は、大学病院で看護管理をしながら大学院の博士後期課程で取り組んだものです。地域全体の看護の質向上のためには、病院に所属している認定看護師が、地域を含めて活動すべきだという考えからスタートした研究です。その時はそれほど普及していなかったオンラインの仕組みを構築し検証しました。 大学院を修了してから3年経った2021年度に奨励賞を受賞しました。びっくりしましたが、論文が認められたこと、これからも頑張れ!とエールをいただいたようで本当に嬉しかったです。残念ながらコロナ禍で会場には行けませんでしたが、オンラインで受賞の喜びを噛みしめるとともに、当時病院管理をしながら、研究に励んだことを懐かしく思い出しました。 現在は、臨床看護師が EBN を実践するために、看護部門の研究支援活動を行っています。 今後も本学会の発展を心から祈念します。 2021年度に奨励賞をいただき大変光栄に存じます。対象となった論文「化学放射線治療を受けた頭頸部がん患者のがん罹患から退院後1か月までの病気体験のプロセス」は、修士課程で取り組んだ研究です。初めて投稿した論文であり、自分の論文が改めて評価いただけるとは想像もしていませんでした。当時は、思いがけない受賞に大変驚き、より一層、研究活動に尽力しなければと身の引き締まる思いであったことを覚えています。修士課程修了後に教員の道に進み、研究活動にあまり自信が持てない中での受賞でしたので、研究者として歩むうえで非常に大きな支えとなりました。現在は、がんサバイバーの健康を支える支援の探求に注力し、がん看護の発展に貢献できる研究を進めています。この受賞を励みに、今後も臨床現場に還元できる成果を生み出せるよう研究活動に邁進したいと思います。最後になりましたが、ご指導いただきました先生方に、心より感謝申し上げます。愛知医科大学病院香川県立保健医療大学
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